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はじめに:あの日のクリック音が、まだ耳に残ってる。
あの頃、1クリックが30円の価値を持ってた。コーヒー一杯分の夢を、寝ぼけ眼で確認する朝。Googleアドセンスは、まるで魔法みたいだったんだよ。
でも、時代は変わった。スマホの画面は縦に伸び、クリック率は下がり、RPMは眠ったまま。SNSが主役になり、SEOは荒波の中へ。
そして、ふとした瞬間、こうつぶやいてしまう。「ねえ、アドセンスってもう稼げないの?」
この記事では、その問いに本気で向き合いたい。収益低下のリアルも、希望の火も、ぜんぶ語る。かつて夢を見た仲間に、もう一度届けたい物語。
第1章:1クリックに泣いたあの夜の話
最初のアドセンス収益。それは、2020年の春だった。ブログを始めて3ヶ月、ようやく初クリックがついた日。画面に「¥36」という数字が出たとき、正直、震えた。
「やった……!」
たった36円。でも、それは“希望”だった。自分の書いた文章が、誰かに届いた証拠。広告をクリックしてくれるなんて、それって小さな奇跡じゃない?
深夜2時にひとり、パソコンの前で涙が滲んだ。誰にも見せたことのない、あの静かな感動。あの夜の気持ちが、いまでも僕を突き動かしている。
第2章:絶望の日々と「稼げない」と叫びたくなる理由
でも、その感動は長く続かなかった。2022年、Googleのアルゴリズムアップデートが直撃。検索順位は軒並み急降下。PVは半減、収益は1/4以下に。
それまで月3万円を稼いでいたブログが、月6,000円になった。毎日更新していた記事は読まれなくなり、SNSで「オワコン」という声がちらついた。
「もう、やめようかな…」
ふと口に出したその言葉が、いちばん心に刺さった。何百時間も費やして書いた記事たち。その努力が無意味だったなんて、そんなの受け入れられなかった。
第3章:「辞める理由」と「続ける意味」のはざまで揺れた心
友人に相談した。「ブログ、もうやめるかも」
返ってきたのは、「あれ?まだ続けてたの?」
心がズタズタになった。でも、ある日ふと、昔の記事に付いたコメントを見つけた。
「この記事を読んで、本当に救われました。ありがとう。」
ああ、そうだ。収益じゃない。“誰かのために書きたかった”んだ。お金じゃない。心だったんだ。そう気づいたとき、またキーボードに向かえた。
第4章:それでも再起できた理由と転換点の瞬間
全記事を非公開にした。リセットして、ゼロから書き直した。「稼ぐため」ではなく、「伝えるため」に。
選んだジャンルは「地方移住×Web制作」。自分の体験をそのまま書いた。検索ワードより、感情の流れを大事にした。すると、不思議と滞在時間が伸び、直帰率も減った。
1ヶ月後、再びアドセンスに収益が出た。¥85だった。けれど、その数字は、初クリック以上に嬉しかった。僕はまた、誰かとつながれた。
第5章:「収益=価値の証」だと気づいた日
収益が上がるたびに、「誰かが見てくれた」ってわかる。それは、数字以上の価値を持ってる。
ある日、InstagramのDMが届いた。
「このブログ、本当に心に沁みました。辛い時期だったけど、救われました。」
その時、アドセンスで得た¥120が、ダイヤモンドみたいに見えた。クリックは、お金じゃない。“ありがとう”だったんだ。
第6章:具体的にどうやってアドセンスで再起したか?
1. 世界観を持った専門ジャンルへ
- 「何でも書ける」は「誰にも届かない」
- 地方移住、夫婦二人暮らし、DIY、ローカルライフ——全部を繋ぐ“世界観”を作った
2. 記事構成と内部リンク
- カテゴリを4つに厳選
- 各記事の冒頭に「関連記事への導線」
- 関連記事をストーリー仕立てで誘導
3. スマホ表示最適化
- 広告位置:見出し下&記事中2つ&記事下
- 視線導線に合わせて“読ませる→見せる”配置に
4. 滞在時間を伸ばす工夫
- 結論は最後に。読ませるリズム重視
- 画像は「空気感」を表すものに限定(フリー素材じゃなく、自前撮影)
5. 書き出しと締めのエモさ
- 「まるで短編小説のような冒頭」→掴む
- 「あなたへの手紙のような締め」→刺さる
第7章:収益化のグラフと実データ公開
月 | PV数 | アドセンス収益 | RPM | 備考 |
---|---|---|---|---|
2022年3月 | 28,000 | ¥29,000 | ¥1,036 | 順調期 |
2022年6月 | 11,000 | ¥6,200 | ¥563 | アプデ被弾 |
2022年8月 | 4,000 | ¥1,200 | ¥300 | PV激減期 |
2023年1月 | 9,000 | ¥5,800 | ¥644 | 再起の兆し |
2023年5月 | 18,000 | ¥12,000 | ¥666 | 安定期 |
※現在は月5万円前後。PVはピークの半分でも、RPMはむしろ上がった。
第8章:アドセンス以外で「心が折れない仕組み」を作る方法
- noteでPDF販売(月3,000円)
- SNS(X)で読者コミュニティ形成
- オフラインイベント(地方のWeb勉強会)で直の声を聞く
- 「PVじゃない繋がり」が心の支えになる
第9章:「諦めなかった人だけが見られる景色」がある
撤退したブロガーも多い。収益がゼロになって辞めた人、SNSに完全移行した人、noteに流れた人。
でも僕は、今もここにいる。
なぜか?
この“書くこと”が、人生の軸になってるからだ。小さな収益でも、それが「誰かと繋がってる証」になる。見えない誰かの人生に寄り添えるって、ものすごいことだ。
終章:この文章を読んでくれた“あなた”へ
あなたが、もし今ブログに悩んでいたら。 もし、もう辞めようかと迷っていたら。
どうか、この言葉を贈らせてほしい。
「大丈夫、夢はまだ終わってない」
Googleアドセンスは、たしかに昔みたいには稼げないかもしれない。でも、まったく稼げないわけじゃない。
むしろ、だからこそ問われているんだ。
“あなたの言葉には、価値があるのか?”
もし、それに「YES」と胸を張って言えるなら—— どうか、もう一度、書き始めてみて。
あなたの物語が、きっと誰かの人生を変える。