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プロローグ:「夢なんて見たことなかった」中学生の僕へ
中学の頃の俺は、とにかく「無気力」だった。
別に家が貧しかったわけでも、成績が最悪だったわけでもない。
でも、なんとなく「生きる意味」がわかんなくて、ただただ目の前の時間を潰すように毎日を過ごしてたんだよね。
進路希望の紙に書いた「商社マン」って言葉。あれは確か、兄貴が言ってた「総合商社ってカッコいいらしいぞ?」って言葉に乗っかっただけだった。
でも、そこから俺の人生、少しずつ変わり始めたんだ。
高校時代:「夢」が「目標」になった瞬間
高校に入った俺は、たまたま出会った恩師に「君は、まだ本気出してないだけだよ」って言われて、カチンときたんだよ。
「本気って、何?」って。
それから毎日、英語の音読を続けて、TEDを見て、TOEFLを受けて。
周りからは「意識高い系乙w」とか言われたけど、関係なかった。
あの日、「商社マンになる」って決めた俺は、もう中学の俺じゃなかった。
大学受験:「名前」で戦う世界の入り口
どうせなら一番上を目指そうと、東京大学を目指した。
結果は…不合格。
悔しかった。ボロボロ泣いた。
でも、その年の浪人生活が、俺にとって本当の意味での「勝負の始まり」だった。
駿台で出会った仲間たち、地獄みたいな勉強漬けの日々、毎晩の不安と孤独。
その全部が、俺を強くした。
そして次の年、俺は早稲田の政経に合格した。
「負けてらんねえ」って心が叫んでた。
大学生活:「商社に入るために大学を利用する」
大学生活、最初にやったのは「逆算」だった。
「商社に入るには、どんなスキルが必要か?」
「どんな経験を積むべきか?」
「何をアピールすべきか?」
・長期インターン:外資系コンサルでの激務
・海外留学:東南アジアで半年間、ボランティア&現地企業インターン
・英語力:TOEIC960、IELTS7.5
・学生団体立ち上げ:社会問題に取り組むプロジェクトを主宰
周りが遊んでる間も、俺は「一人商社予備校」みたいな生活してた。
でも、楽しかった。めちゃくちゃ。
就活戦線:「内定」はゴールじゃなかった
いよいよ就活が始まった。
ESの数、50通以上。落ちまくった。面接も落ちた。何度も心が折れそうになった。
でも、あるとき、三菱商事のOB訪問で出会った先輩がこう言った。
「“自分のストーリー”を語れないやつは、商社には入れないよ」
その日から俺は「ストーリー作り」に全振りした。
自分の原体験、葛藤、選択、行動、失敗、再起、成功。
すべてを一本の「ストーリー」に繋げた。
そして、最終面接へ:「俺の全てを賭けた20分」
最終面接、手汗が止まらなかった。
目の前に座る役員の目が鋭すぎて、喉がカラカラになった。
でも、俺は語った。自分の全てを、魂を込めて。
「なぜ商社なのか」
「どんな未来を描きたいのか」
「自分が歩んできた道のりをどう生かすのか」
面接が終わった後、出口で深呼吸したとき、なぜか涙が出た。
あれは安堵だったのか、自信だったのか、今でもわからない。
内定通知:泣きながら親に電話した日
「おめでとうございます。内定です。」
そのメールを見た瞬間、崩れ落ちた。
親に電話した。「受かったよ…」って言いながら、声が震えてた。
母ちゃんも泣いてた。俺も泣いた。
あのときの風の匂い、空の色、スマホの温度。全部、今でも覚えてる。
その後の話:「入ってからが、本当の勝負」
入社してから、また地獄の日々が始まった。
でもね、やっぱり面白いんだ。
世界中を飛び回って、ありえない規模の案件を回して、刺激しかない日々。
そして俺は、あの中学生の自分に伝えたい。
「夢は、誰かの言葉から始まってもいい。
でも、本気で向き合えば、それはいつか“現実”になる。」
読んでくれた君へ:最後に伝えたいこと
君が今、どんな場所にいても、どんな状態でも、
「やる」って決めれば、人生は動き出す。
総合商社に入りたいなら、俺の道が全部正解じゃない。
でも、「やり抜く力」があれば、きっとどこかで道は開ける。
いつか、どこかの国で、同じ空を見ながら仕事しようぜ。