日本全国、いや世界を見渡しても、「記念日がいちばん多い日っていつ?」と聞かれたら、かなり有力な候補になるのが――そう、4月1日。
「エイプリルフールだけでしょ?」なんて思ってたらもったいない!
この日には実はものすごく多くの記念日や、興味深い出来事、歴史的な節目、そして有名人の誕生日がぎゅぎゅっと詰まってるんです。
それでは、雑学と豆知識のフルコース、始めます!
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■まずは超定番「エイプリルフール(April Fool’s Day)」
言わずと知れた「嘘をついても許される日」。由来には諸説あり、確定的な起源は不明だけど、有力なのは16世紀のフランス。
1564年、シャルル9世が「新年を4月1日から1月1日に変えた」ところから始まったとされる説が有名。それまでは春分のころ=新年だったのに、それを知らずに(あるいは敢えて)4月1日に祝っていた人たちを「愚か者(フール)」としてからかった、というわけ。
ちなみに、国によってルールも違っていて、イギリスでは「正午までに嘘をつかないとただのウソつき」、スコットランドでは2日間やることも!
■日本の「年度初め」って知ってた?
日本では、4月1日が官公庁・企業・学校などの「年度初め」として設定されているのが一般的。
なぜ4月なのか? 実は明治時代の税制改革が関係している。明治政府が予算制度を整える際、農家の収穫サイクルに合わせて4月〜翌年3月を会計年度としたのが始まり。
この慣習が今でも根強く残っているため、学校も会社も「4月スタート」が基本になったんだね。
■4月1日は法律・制度の改正ラッシュ日
新年度の始まりということで、法律や制度が施行される日としても重要な意味を持っている。
たとえば、
- 税制の改正
- 年金制度の変更
- 新しい教科書の採用
- 最低賃金の改定(都道府県によって異なることも)
- 公共料金の値上げ or 値下げ
など、暮らしに直結する変更が「4月1日」から反映されることがとても多い。
つまり、ニュースで「4月1日から○○が変わります!」って見たら、それは制度の切り替えタイミングなのです。
■実は「トレーニングの日」
4月1日は「トレーニングの日」としても制定されている。
由来は、1985年に日本初のフィットネスクラブ「スポーツクラブ・ナス」の設立者・中村裕氏が、日本記念日協会に申請したことから。
「新年度のスタートとともに健康への意識を高めよう」という意味が込められていて、今では多くのスポーツジムがキャンペーンをやったり、SNSでもトレーニング習慣のリスタートがよく話題にされてる。
■もう一つ、「不動産表示登記の日」
登記制度も4月1日がスタートライン!
1960年のこの日、日本に「不動産の表示に関する登記制度」が施行された。
要するに、土地や建物を正式に“この人のものです”と明示する制度が始まった記念日。
不動産関係の人には特に馴染み深い記念日だね。
■「綿抜(わたぬき)の日」って知ってる?
江戸時代の4月1日には「綿抜き(わたぬき)」の風習があった。
これは、寒さが緩んでくるこの時期に、冬の間着ていた着物の裏地の綿を取り除いて“薄く”することから来ているんだ。
ちなみに、4月1日に「わたぬきさん」という名前の人が多いという都市伝説まである(もちろんエイプリルフールネタだけど)。
■企業の設立日もやたらと多い!
新年度初日=会社のスタートにもぴったりということで、4月1日を設立日に選ぶ企業も非常に多い。
たとえば――
- ソニー(1946年)
- トヨタ自動車(1937年設立登記/法人設立はもっと前)
- 任天堂(株式会社化されたのが1947年4月1日)
- JR各社(国鉄民営化による発足が1987年4月1日)
- NTT(日本電信電話株式会社、1985年4月1日設立)
一流企業がズラリ。この日から歴史が動き出してるわけだ。
■国際的には「国連教育科学文化機関(ユネスコ)」創立日!
1945年のこの日、ユネスコ(UNESCO)の設立準備が本格始動。
「世界遺産」でおなじみのこの国際機関も、実は4月1日に大きな一歩を踏み出してる。
教育、文化、科学、報道の自由など、世界中の平和と人権に関わる活動を行っている重要な機関なんだ。
■4月1日生まれの有名人、実は意外と多い!
誕生日でよく話題になる「4月1日」。芸能人、文化人、歴史的偉人など、有名人も多い。
- 倉木麻衣(1982年)歌手
- 桜井日奈子(1997年)女優
- 村上春樹(1949年)小説家
- 渡辺淳一(1933年)作家
- 鴻上尚史(1958年)演出家
- 張本智和(2003年)卓球選手
そして、「4月1日生まれ」は学年で一番年下になるって知ってた?
日本の学年区切りは「4月2日〜翌年4月1日」。つまり4月1日生まれの子は前の学年扱いになって、早生まれと同じなんだよね。
■日本でこの日に起きた“歴史的できごと”
・1871年 – 日本で戸籍法が制定
・1948年 – 教職員組合(日教組)設立
・1954年 – NHKがテレビ本放送を開始
・2004年 – 日本郵政公社が設立(のちに民営化へ)
・2019年 – 新元号「令和」が発表!
毎年この日には、「新しい何か」が生まれてる。カレンダーの“分岐点”って感じだね。
■他にもある、4月1日のユニーク記念日!
- 売春防止法施行記念日(1957年)
- 児童福祉法施行記念日(1948年)
- 日本初の電車開通記念日(1895年、京都で)
- 缶詰の日(1877年、兵庫県に日本初の缶詰工場ができた)
そして極めつけは――
- ストラップの日
- 新国立劇場オープン記念日
- 重機の日
などなど、分野を問わず、4月1日は「記念日デパート」と言っても過言じゃない。
■まとめ:4月1日、それは“始まり”と“ちょっとしたユーモア”が同居する日
エイプリルフールという“遊び心”と、年度初め・制度改正・企業創立・誕生日などの“真面目なスタート”が共存する、不思議で豊かな日、それが4月1日。
もし今日が4月1日だったら、ぜひ周りをよく観察してみて。
・新しい制服に身を包んだ学生
・初出勤で緊張した面持ちの社会人
・SNSで冗談を飛ばす企業アカウント
・新聞の隅にある「法改正」情報
そんな日常のひとコマにも、ちゃんと意味があって、歴史とつながってる。
そして何より、4月1日は「やり直してもいい日」。
何かを始めるのに、これ以上ふさわしい日はなかなかない。
今年の4月1日が、あなたにとっての“大きなきっかけ”になりますように。