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プロローグ:お風呂あがりの“あの一言”
ある春の夜。
お風呂あがりでポカポカの娘が、湯上がりのミルクを飲みながら、ふと聞いてきた。
「ねぇ、お父さん。お父さんの夢ってなに?」
…その一言が、僕の心にナイフのように刺さった。
えっ?夢?いまさら?この歳で?
俺の夢…って、なんだっけ?
正直、何も答えられなかった。
笑ってごまかすこともできたけど、その夜は布団に入ってもモヤモヤが消えなかった。
そして、ひとつの答えに辿り着くまでに、僕は深く、自分の人生を掘ることになった。
第1章:子どもに夢を聞かれる、という“試練”
子どもは無邪気に本質を突いてくる。
「将来何になりたいの?」
「お父さんの夢ってなに?」
これって、ただの好奇心じゃないんだよね。
子どもにとって、“大人の背中”は未来の地図。
夢を持ってる大人は、キラキラして見える。
逆に、夢を語れない大人は、ちょっと寂しそうに見える。
だからこそ、夢を聞かれたときの対応って、めちゃくちゃ大事なんだ。
第2章:正解のない問いに向き合う勇気
僕はずっと「家族を守ること」が夢だと思ってた。
いや、それは今もそうだ。だけど…それって夢なのか?責任なんじゃないか?
“夢”ってもっとワクワクするものだろ?
“未来に向かって走る原動力”じゃないのか?
そう考え出すと、途端に頭がこんがらがってきた。
でもある時、ふと思ったんだ。
「大人が夢を見ちゃいけないなんて、誰が決めた?」って。
第3章:夢は更新されてもいい
僕が子どもの頃の夢は、宇宙飛行士だった。
中学生の頃は、ミュージシャン。
高校生では、旅人。
大学では、起業家。
社会人になって、夢はどこへ行った?
気がつけば「安定した生活」がゴールになってた。
でも、人生って“更新”していいものなんだ。
OSのアップデートみたいに、
夢も、変えていいし、増やしていい。
子どもに夢を聞かれたら、
「うーん、今はね、こんな夢を追いかけてるよ」って答えられる大人でいたい。
第4章:夢って“職業”じゃなくていい
「夢=職業」だと思ってた。
でも、そうじゃない。
・世界中のコーヒーを飲み歩くこと
・毎月、家族とキャンプすること
・娘の結婚式でギターを弾くこと
どれも“仕事”じゃないけど、全部、胸が高鳴る夢だ。
むしろ、こういう“ちっちゃな夢”こそ、人生を輝かせるエッセンスかもしれない。
第5章:子どもは、夢を持つ大人が好きだ
夢って、叶えるためだけのものじゃない。
語ることで、伝わるエネルギーがある。
「お父さんは、まだ途中だけどさ、〇〇をしてみたいんだ」
って話したときの、娘の目の輝き。
それが答えだった。
夢を持っているだけで、人は輝ける。
その輝きは、ちゃんと子どもに伝わっていく。
第6章:理想の答え方テンプレ(マネしてOK)
Q:「お父さんの夢ってなに?」
A:「うーん…実はまだ色々あるんだよ。例えばね…」
- 子どもと一緒に世界旅行してみたいんだ
- いつか、自分のカフェを開きたいな
- 小説を書いて出版してみたいな
- キャンピングカーで日本一周したい
- 美味しいラーメンを作れるようになりたい
「大人になっても、夢っていっぱいあるんだよ」って言ってあげよう。
そうすればきっと、「大人ってかっこいいな」って思ってもらえる。
第7章:お父さん、夢を語ろうぜ。
夢を持つって、恥ずかしいことじゃない。
むしろ、かっこいいことだ。
「現実を見ろ」って言うけどさ、
夢を見なきゃ、現実って前に進まないんだよ。
僕ら大人が、“夢見る力”を手放したら、
子どもたちは何を信じて生きていけばいいんだ?
第8章:僕の今の夢は…
さて、あの夜の話に戻ろう。
娘に「お父さんの夢ってなに?」って聞かれた僕は、しばらく考えてこう答えた。
「お父さんの夢はね、君と一緒に大人になることだよ」
「一緒に笑って、一緒に悩んで、君の未来をずっと応援したい」
「その未来を応援するために、お父さんもいろんなことに挑戦するよ」
娘は「ふーん」って笑って、もうミルク飲み終わってたけどさ。
それでも、なんだか少しだけ、大人になれた気がした。
エピローグ:夢って、じつは“会話”だ
夢って、ひとりで持つものじゃない。
誰かと話して、笑って、ふくらませていくもの。
夢の話をしてみよう。
子どもと。パートナーと。自分自身と。
夢を語る大人が増えれば、
この世界はきっと、もっとあたたかくなる。
まとめ:夢に答える5つのポイント
- 無理に“かっこいい答え”を探さなくていい
- “途中の夢”でもOK
- 小さな夢も大歓迎
- 子どもと一緒に考えるのもアリ
- 答えは、更新していい
おわりに
夢を聞かれて困ったあなたへ。
それは、自分と向き合うチャンスかもしれない。
どうか、「お父さんって、かっこいいな」と思ってもらえるように。
背中で語る大人になっていこう。